「一品一品に魂をこめる」
これは木工ろくろ加工一筋50年余りの経験を持つ木工職人・山口光雄の信念です。
木工加工の業界、特にろくろ加工において“職人”と呼ばれるレベルに達するには、最低でも5年の修行が必要とされています。5年もの歳月が必要なのは、ろくろ加工が職人の手の感覚だけで成形する加工方法だからです。
ろくろ加工は繊細な加工方法。刃を入れる角度、その時間、力加減など、ほんの小さな違いによってその仕上がりには雲泥の差がでます。

機械で削りだすわけではない分、技術の上達には近道はなく、“数をこなして体で覚える”しか方法はありません。
初めの5年間は刃と自分との相性、削る際の自分のクセを熟知するための期間といえるかもしれません。
このように日々、ろくろ加工に向き合って早50年が経過しました。ここまで長く続けてこれたのは、木工品を通してお客様の生活を少しでも豊にしたいという想いと、それを自分の手から生み出せることに喜びとやりがいを感じているからです。

これからの目標は、イケウチの職人を教育し匠を創出することです。“数をこなして体で覚える”という方法以外に上達への近道はありませんが、その苦悩を通して感じる事が出来る喜びも同時に伝えていきたいと思います。

全ての加工品の誤差を、常に±0.5o以内に抑えることができます。
平成16年11月5日 大阪府知事より「技能顕功賞」をいただきました。
もともとは、八尾商工会議所の「ものづくり達人顕彰」という活動で達人に選出、表彰していただいたことが始まりでした。その年に選出された私を含む3名の技術を見た八尾商工会議所の担当者様が、大阪府知事賞を狙えるのではないかということで、大阪府へ申請してくださいました。
大変名誉な賞をいただき、光栄に思っています。
今後は、より技術に磨きをかけることはもちろん、現在修行中の若手を育て上げることに努めたいと思います。